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多官能チオールで光硬化樹脂の黄変解決!

投稿日:2022/07/01

光硬化樹脂(UV硬化樹脂)を扱うとき、硬化直後や硬化した数日後に、硬化物が黄変したことはありませんか?
今回は、黄変が起きる原因と、光硬化剤として弊社多官能チオール製品を使用することによるメリットを説明します。

光硬化樹脂の黄変の原因

光硬化樹脂として、光硬化型接着剤、一般消費者向けのクラフト用UVレジン液、ジェルネイルなどが挙げられ、世の中で幅広く用いられています。一般的に、アクリルを用いたラジカル重合には、光重合開始剤が用いられます。光硬化樹脂の反応機構としては、名前の通りUV光により光重合開始剤が分解することでラジカルが発生し、ラジカル重合により化合物同士が架橋することで液体から固体となります。

光硬化樹脂を扱っている中で配合液は透明だったにも関わらず、硬化直後に黄色になってたり、硬化直後は透明だったが数日経過すると黄色味が増してきたりといった経験がある人は少なくないと思います。この黄変の原因は・・・

光硬化樹脂に使用されている『光重合開始剤』が、主な原因と言われています!

光重合開始剤による光硬化のイメージ図を以下に示します。

光硬化樹脂はアクリレートに光重合開始剤を添加し、UV光を照射することで架橋により硬化しますが、光重合開始剤は化学結合に組み込まれないため不純物として残ってしまうのです。

この不純物として残った光重合開始剤の分解物や、樹脂の劣化(例えば化合物の結合部が切断される等)によって、光硬化樹脂が黄変すると言われています。

黄変を抑制するためにチオールを使用すると・・・

黄変の原因は光重合開始剤の添加量が大きく関わっていることを知って頂けたと思います。

しかし黄変を抑制するために光重合開始剤を全く使用しないというのは現実的ではありません。

そうすると、反応性を落とすことなく重合開始剤を減らすにはどのようにしたら良いか?という疑問点が生じます。

これを解決するために、弊社の多官能チオールが非常に有効的です!

下の図をご覧ください。多官能チオールを配合した場合、どのように硬化するのかを表したイメージ図となっております。

弊社の多官能チオールは末端にSH基があることから反応性が高く、過酸化物ラジカルと反応することができます。

さらに、多官能チオールは樹脂の一部に組み込まれるため、不純物として残ることがありません。

また、最近ではUV光源が高圧水銀ランプやメタルハライドランプからLEDランプに変化しつつあります。反応性が高い多官能チオールを使用することでLEDランプに変更しても硬化性には問題ありません。

これらのことから光重合開始剤を1/10以下にまで減らしチオールを1~10%程度添加することで、反応性を落とさず、LEDランプのような低エネルギーでの硬化も可能なのです!!

実際に配合をしてみよう!

これまでの事から以下のことがお分かりいただけたと思います。

・光重合開始剤が黄変に関係している。

・多官能チオールを使用することで、光重合開始剤を1/10以下まで減らすことができ、反応性を落とすことなく硬化が可能になる。

これらを実証するために、実際に弊社で以下の通り配合をしてみました。

配合➀では、アクリレートに対して光重合開始剤を1%添加し、チオールは添加していません。

配合②では、光重合開始剤を配合➀の1/50まで減らし、弊社のチオール(PEMP)をアクリレートに対し10%配合しました。

こちらを一般に販売されているUV照射器にて10分間UV照射しました。

 

その結果、硬化物の写真は以下の通りになりました。

左の写真の硬化直後では、配合①(チオール無、開始剤1%)を見ると硬化直後にもかかわらず黄色味があり、配合②(チオール10%添加、開始剤0.02%)は硬化直後でも透明であることが確認できます。

この硬化物をさらに屋外で3日間、放置した結果が右の写真となります。すると配合①の硬化物は更に強く黄変が進み、配合②は多少の黄色味がついたものの着色が抑えられていることが確認できました。

最後に

弊社の多官能チオールの効果について分かっていただけたでしょうか。弊社の多官能チオールを使用することで反応性を落とさず、黄変を抑制することが可能になるのです!

ご興味を持っていただけた方は、是非お試しください!

チオールを光硬化樹脂増感剤として使用した場合の評価につきましては、こちらも合わせてご覧ください。

 

本コラムは、今後、不定期に更新していきたいと思っております。分かりづらかった点、解説してほしいテーマなどありましたら、HP下部「お問い合わせ」よりお気軽にお問い合わせください。

*本記事は、記載内容を保証するものではありません。

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